商売繁盛!笹持って来い!!
さて。
今日は『十日戎』にちなんで『えべっさん』の話。
大阪ではこの時期、
商売繁盛を願って毎年行われるのが『十日戎』。
その際にまつられる神様が『戎大神』と呼ばれる
通称『えべっさん』。
この『戎大神』の信仰は元々、
西宮にある『西宮神社』から始まり、その歴史は古い。
元は、日本列島を作ったとされている
『イザナキノミコト』と『イザナミノミコト』夫婦により
生み出された『蛭児』(ひるこ)で、
姿かたちはクラゲのようで手足がなかったため
この夫婦により海に捨てられてしまいました。
その『蛭児』を海で見つけたのが西宮の人たちで、
これまでに見たことのない姿かたちをした神様としてまつったのが始まり。
この時に
この『蛭児』に『夷三郎殿』という名前が付けられ、
その名前がのちに『戎大神』へと変わっていきました。
元々、
海から来た神様なので“豊漁”や“航海安全”の神様とされ
そして室町時代に入ると、西宮から大阪湾や瀬戸内海との交易が栄えはじめ、
『戎大神』は“商売繁盛”や“金運”の神としてもまつられるようになります。
さらに江戸時代。
『戎大神』は西日本にも布教され
また、大阪が“日本一の商業都市”となると
大阪商人は『戎大神』を“福の神”としてまつるようになり、
正月十日の“恵比寿祭”は大阪商人には欠かせないものとなりました。
そして、
大阪商人は『西宮神社』からお札をもらい
“恵比寿棚”を作り、正月十日に鯛を供えました。
また、
その際に『西宮神社』で福をもたらす“縁起物の笹”が売られたことにより
『商売繁盛!笹持って来い!!』
というフレーズが生まれたそうな。。
ちなみに
『西宮神社十日戎』への参拝者は百万人以上といわれています。